「脱水症」は汗をかきやすい夏だけ気を付ければ良いと勘違いしていませんか?
実は、夏だけではなく冬も脱水症になりやすい季節だったりします。
万が一、脱水症の症状が出た時には早めの対処が大切です。
今回は脱水症の主な症状や誰でもできる脱水症対策を紹介します!
当記事と一緒に前回の記事「電解質異常とは?バランスが崩れる原因や症状」もぜひ読んでみてください。
脱水症とは?2種類あるってホント?
脱水症とは、何からの要因により体内の水分とミネラルのひとつ「ナトリウム(塩)」が不足した状態のことを指します。
あまり知られていませんが、脱水症は、水分とナトリウムの損失に関係して2種類に分けられています。
低張性脱水
水分と一緒に血液中のナトリウムが不足している状態のことを「低張性脱水」と呼びます。
倦怠感や吐き気、痙攣といった症状が現れます。
気温の高い環境での長時間のスポーツなど、大量の汗をかく時に発症しやすくなっています。
高張性脱水
体内の水分だけが不足している状態のことを「高張性脱水」と呼びます。
発熱や口の乾き、さらに意識の混濁といった症状を引き起こします。
自分で水分補給することが難しい高齢者や乳幼児に起きやすい脱水症だと言われています。
脱水症の主な症状
体に含まれる体液(水)は、栄養素の運搬・老廃物の除去・体温調整など、生きるために必要な生理的機能を担っています。
体液が不足する脱水症は、水分損失率により現れる症状が異なります。
水分損失率ごとの主な症状は以下となります。
水分損失率:症状例
1%:大量の発汗・喉の乾き
2%/めまい・吐き気・息苦しさ・食欲減退など
3%:発汗しなくなる
4%:脱力感・皮膚の皮膚の紅潮化・感情や情緒の不安定など
6%:震え・ふらつき・混迷・頭痛など
8%:幻覚・呼吸困難・チアノーゼ・言語不明瞭・精神錯乱など
10~12%:筋痙攣・失神・平衡失調など
15~17%:飲み込み困難・目のくぼみ・排尿痛・聴力損失など
20%:生命の危機
脱水症の予防対策
日常生活・スポーツ時のどちらの場合でも、脱水症の症状が出た際は、すぐに冷たい経口補水液・スポーツドリンク・Shotzエナジージェルなどで水分とミネラルの補給をしてください。
急いで飲むのではなく、ゆっくりと飲むのが基本となります。
そのまましばらく安静にすることで症状が改善します。
万が一、しばらく経っても体調が回復しない場合は、すぐに病院に行ってください。
日常生活での脱水症の予防対策
日常生活では、のどの乾きを感じる前に水分を補給するのが大切です。
普段の生活よりもコップ1~2杯分多く水分をとることを意識すると良いでしょう。
寝る前・入浴の前後・飲酒後など、水分が不足しやすいタイミングは特に注意が必要です。
スポーツをする際の脱水症の予防対策
スポーツをする際の脱水症の予防対策は、スポーツの種類や運動を行う時間により水分摂取の目安やタイミングが異なります。
気温が高い時期は、15~20分ごとに給水のための休憩を取りましょう。
1回の水分補給で大量の水分を補給するのではなく250mlを目安に水分を摂取するようにしてください。
まとめ
脱水症は生命にも関わる危険な状況になることもあります。
症状が現れてからできるだけ早い対処も大切ですが、何より予防を行うことを忘れないようにしなければいけません。
汗をかきやすい運動時だけではなく、汗をかかない日常生活や冬でも脱水症になる人が増えているので注意しましょう。